最近よくメンバーに話すこと
「結論」よりも「理由」が大事。
この言葉は最近私がよくメンバーに話していることです。
同時に「目の前の仕事を完了させるだけなら根拠や判断過程を話さず結論だけ(何をどうするかだけ)言えば終わらせられる。でも、私が求めているのは目の前の仕事をただ終わらせることじゃなく、この結論に至る根拠や判断過程を理解してほしい」とも付け加えます。
税理士事務所の仕事自体は比較的事務作業的な要素が大きいため、「なんでそうするかは知らないけど、こうしろと言われたからそのまま入力している」というレベル感である程度の仕事までできてしまいます。
実際、この業界のアルバイト・パートさんがやっている仕事の多くはそういうレベルでさせていることが多いとも聞きます。
だから、うちも同じようにすればスキルの高いメンバーの代わりに難易度の低い処理はキャリア・経験の少ないメンバーで置き換えることが可能です。
これは「代表の仕事を減らしたい」ということにのみ主眼を置くならそうすべきでしょう。
しかし、私は自分のためにのみ事務所を運営していないのでこの選択は実質取り得ないものだと判断しました。
自分という存在の再現性を高めること
サラリーマン時代、色んな業種・職種を経験しましたが、その中で何度となく言われた言葉
「北島のやっていることはすごいけど、再現性がない」
これはある種の褒め言葉でしたが、代表になった今となっては素直に喜べない言葉となりました。
私は、当事務所の理念は非常に日本の中小企業に必要なものだと感じ、それをより多くのお客様に提供することを選択したので、開業当初から人員の採用に踏み切りました。
そして、ある一定規模までは事務所を大きくする必要があると考えています。
そうなった時に、「自分だけができる」ではサービスの質の平準化が図れませんし、何より質の担保が取れません。
だからこそ、事務所の経営方針からして、「北島と同じレベルの知識・スキルを持つメンバー」をどれだけ増やせるか?が当事務所の大きな課題であり、逆を言えば、一人一人がそのような存在になってくれれば、この事務所は私が期待する以上の成長を遂げることが出来ます。
そのためには私と同じ知識レベルまでメンバーのインプットを高め、私と同じ思考過程を取れるように私の頭の中を見える化し、私と同じレベルのアウトプットが出来るように鍛錬していかなければいけません。
これを逆算した上で、今の事務所の育成方針があります。
時間が掛かることだからこそ
とはいえ、理由を知らずにただ手を動かすだけでも時間はかかるのに、更にその理由を幅広い知識の中から探し出し、様々な角度から検討を加えて、お客様のためにアウトプットすることは容易ではありません。
私もここに至るまで長い時間とたくさんのインプットを重ねる必要がありました。
何より「理由も知らずに仕事は出来る」と思うとそこで考えるクセが付かないどころか、考えることから逃げるようになってしまいます。
だからこそ、今から徐々に経験しておくこと、今から習慣づけることが重要だと感じています。
この選択と育成は必ず事務所とお客様の発展に寄与すると信じています。
何よりこれがメンバー自身の成長と、メンバー自身の希少性を上げてくれると思っています。
ここで働いた経験が外部から羨まれるスキルとなってくれることを願っています。