入社後からの勉強開始で簿記2級に合格
先週、新卒メンバーが簿記2級を受験し、合格したとの報告がありました。
このメンバーは入社時点で簿記3級のみを保有しており、簿記2級の勉強はほぼ入社後からのスタートでした。
この時点では大学4年生だったこともあり、授業との兼ね合いを見ながら長期インターンということで週1~2回程度、働いて経験を積んでもらっていました。
この頃はどちらかというと授業や卒業試験に忙しくしていたり、仕事ではパソコン操作がおぼつかないのでMOSを受験してもらっていたりしました。
そして4月、新卒として正社員になった後は、働く日数も増えたため、仕事と勉強の両立を図っていましたが、今回無事に合格することができました。
事務所として行ったこと
資格試験の勉強は個人の努力に委ねられるため、基本的に事務所が本人にしてあげられることは限られています。
しかし、できることがゼロではないので、それに対してのサポートは行ってきました。
具体的には
①定時退社の徹底を図るため、時間になったら声掛けをして退勤してもらうこと
特にこのメンバーは集中すると時間を忘れる傾向があるので、「時計を見ながら仕事をする」ことを教えたり、定時になったら「時間だよ~!」と声掛けしては退勤を促したりして、とにかく17時以降は勉強に専念できる環境を整えていました。
難関資格になればなるほど継続的な勉強習慣が必要になるため、「決まった時間に勉強できる環境」が必要になります。つまり、「日によって残業があって勉強できなかった」という日を作らないことが重要となります。
特に、1~5月の繁忙期においてもメンバーは残業時間がほぼゼロで推移してこれたのも「勉強のサイクルを乱さない」ことができたことは大きかったと思います。
②簿記の知識を実務に結び付けること
これはうちの特徴的な指導方法ですが、本人が学習したこと、得た知識、持っているスキルを元に思考してもらい、それに足りないものをプラスオンでレクチャーする方針なので、「簿記で勉強したこと」を知識として実務でアウトプットする場面を多く設けました。
これによって「勉強したら仕事でも役立てられる」「勉強頑張れば仕事ももっと楽しくなるし、仕事を頑張れば勉強にも結び付けられる双方向学習」という経験をしてもらっていました。
③勉強の頑張りもみんなでシェアして喜び合う
うちには社内チャットで勉強の頑張りをシェアする習慣があり、それによって「頑張りをみんなに見てもらいたい」「みんなのモチベーションにもつなげたい」という気持ちを持ってもらえるようにしていました。
④勉強方法の相談会
定期面談や、ちょっとした時間で勉強方法や進め方、問題の解き方などを気軽に相談してもらっていました。
今回も試験当週に「受けるかどうか迷っている」という相談があったので、課題であった問題の解き方を教えたりするのと同時に「『一発合格』という肩書にさえこだわらないなら経験になるからダメ元で受ければいい。試験前最後の1週間はこれまでと比べものにならないスピードで成長するやりきればきっと成果にも繋がる」とアドバイスをしていました。
素直さと実直さの生んだ結果
上記のアドバイスをしたのが試験当週の月曜日。
あとで聞けばこのときは「時間内に問題を解き終わらない」くらいだったそうです。
そこから毎日複数回模試を解いて、前日には合格点以上の点数が取れるようになっていたというのですから、本当に「最後の一週間の追い込み」が効いたのでしょう。
アドバイスを素直に聞いて実践することと、やると決めたら爆発力を持って実直にこなすことができるのがこのメンバーの素晴らしいところですが、それがそのまま活きたと思います。
直接お祝いもしましたが、本当におめでとうという気持ちでいっぱいです。
働きながら学び成長できる環境を
北島は税理士事務所で働きながら勉強していて、決して恵まれた環境とは言えませんでした。
事務所に泊まり込み→終電帰りを繰り返していた頃、「税理士になるためにこの業界に入ったのに、この業界で働いているから試験勉強ができていない」という状態に陥った時期がありました。
あの1年は本当に心身ともに大変だったので、この思いを次の人達にさせてはいけないと強く感じました。
それをさせない、むしろ働きながらでも学び成長し、お客さま・組織・メンバーのために貢献できる人物に成長していける環境を提供できるようにこれからも支援していきたいと思いました。